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立美人図

懐月堂 安度
カイゲツドウ アンド
Kaigetsudo Ando

立美人図

分 類:肉筆
制作年:宝永〜正徳期(1704~16)
技 法:紙本着色 1幅
寸 法:102.2x46.5cm

 宝永~正徳期(1704~16)頃、このような一人立の美人図を主な主題に、多くの肉筆浮世絵を世に送り出して人気を得たのが懐月堂派である。量産に適した豪快な筆致は、そのまま一派の魅力ともなっている。この独特の描法や、多くが紙本で、精製度の低いくすんだ色合のいわゆる泥絵具が中心的に使われていることが特徴で、同様の図柄が多いことから注文による制作という方式をとらず、肉筆量産により安価に普及されたものと思われる。この懐月堂派を主宰したのが安度で、門人の安知、度繁、度種、度辰、度秀と共に活発に制作していたらしい。安度は、正徳4年(1714)、江島生島事件に関与した罪により伊豆大島に流される運命をたどるが、残された懐月堂派の作品の数の多さから、その人気のほどが偲ばれる。
 現存の懐月堂派作品の数自体は多いが、安度自筆と確信される作品は限定され、貴重である。いずれも安度らしさのよく表れた作品で、顔貌や足先の表現は比較的繊細に描かれる一方で、着物の描線や模様は大胆豪放で勢いがあり、遊女の体をひねったポーズにも歯切れのよい躍動感がある。