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美術館ボランティア・ワークショップ「〜小学校以来の木版画にチャレンジ〜自分だけの一筆箋をつくろう」を開催しました

2025.11.19 展覧会関連 その他のプログラム 美術館ボランティアスタッフ

2025年度に開催した美術館ボランティア・ワークショップ「〜小学校以来の木版画にチャレンジ〜自分だけの一筆箋をつくろう」を報告いたします。

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2025年11月2日(日)に、木版画のワークショップを開催しました。
講師は美術館ボランティアによる木版画勉強会「もくもく会」のみなさん、アドバイザーとして「版画をつくる会」で活動されている遠藤氏、白井氏にご参加いただき実施しました。

遠藤氏と白井氏には2025年の春からもくもく会メンバーへの技術指導を行なっていただくなどのご協力をいただき、約半年の準備期間を経ての開催となりました。

写真を中心に、ワークショップ当日を振り返ります。


ワークショップ会場の入り口付近には、作品例を並べて参加者をお迎えしました。

 
スーパーアドバイザーの遠藤さん、白井さんの作品も見ていただきました。

 

いよいよワークショップ開始。
まずは下絵の転写から。手順は手元がみやすいように、プロジェクターを使って説明をしました。


トレーシングペーパーやカーボン紙を使って版木に転写します。

美術館側で準備したデザインで制作する方、オリジナルデザインに挑戦する方、さまざまです。


テーブルごとにもくもく会のメンバーがサポートしました。

転写ができたら、次は彫りです。
彫刻刀の使い方も、プロジェクターを使って説明していきます。

はじめて見る種類の彫刻刀も。


久しぶりに彫刻刀を持ったという方がほとんど。怪我に気をつけながら作業をしました。


昼食までのあいだ、各自で彫り進めました。

お昼休憩のあとは各テーブルで彫り残しがないかを確認し、
いよいよ摺りの工程です。


色を変えたり、ぼかしたり…一枚の版木でも楽しめる、さまざまな摺りの手法をご案内しました。

   
摺ってみて、彫り残しが気になった時には、彫って調整をします。

パーツによって色を変えてみたり…


図柄の一部分のみ色を変えたり…

罫線の色を変えてみたり…

グラデーションを試してみる方も。

摺りの時間をたっぷり取ることで、1枚の版木での幅広い表現にチャレンジすることができました。
罫線の色を変えたり配置をかえると、ぐっと雰囲気がかわったりと素敵な作品がたくさんうまれました。


みなさんの作品が完成したタイミングで、白井さんと遠藤さんからもコメントをいただきました。


素敵な作品ばかり!罫線付きの用紙は、あらかじめもくもく会のメンバーが色や配置を変え紙に摺ったものを参加者に使ってもらいました。

お披露目会では、本日の感想をみなさんから伺いました。

昨年度までは3枚の版木で転写〜彫る〜摺るという2日間のワークショップを開催していましたが、今年度のワンデー開開催は初めての試みでした。
参加者のみなさんには、シンプルな図案にしていただいたことで、色の工夫や配置などでさまざまな表現できる木版画の楽しみと、1日で作品が完成した!という満足感も持っていただけたのではないかと思います。

お披露目会ではみなさんの素晴らしい作品になんども歓声が上がり、終始笑顔の絶えない和やかな雰囲気のワークショップとなりました。

毎年秋に行う木版画のワークショップは毎年もくもく会のメンバーのみなさんによりブラッシュアップされ、参加者の皆さんにも毎回とても喜んでいただけています。
ご興味をお持ちいただけた方は、ぜひ来年度ご参加ください。

(報告者:教育普及担当 上田美里)

 

 

参加者からの声(アンケートより抜粋)

・とても丁寧に教えていただきました。版画の彫り方や色ののせ方でイメージが変わるのが楽しかったです。
・1日で摺りまで完了し、自分の作品を持って帰ることができるのがとても良かった。
・版画を見るのが好きなのですが、見るのとやってみるとは大違い。より楽しめると思います。ありがとうございました。
・彫る楽しみだけでなく、摺る楽しさも味わえました。
・時間を忘れてたのしみました!

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