作家名 |
鳥文斎 栄之
ちょうぶんさい えいし
CHOBUNSAI Eishi
[1756-1829]
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作品名 |
風流源氏やつし 絵合
ふうりゅうげんじやつし えあわせ
The Picture Contest, from the series Parody of The Tale of Genji
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技法/材質 |
大判錦絵 2枚続
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寸法 |
(右)38.1×24.4(左)38.1×25.2
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制作年 |
寛政3~4年(1791~92)頃
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受入年度/種別 |
平成04年度/購入
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分類 |
浮世絵版画/近世版画
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所蔵品番号 |
2923007
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寛政前期の栄之作品を代表する揃物で、『源氏物語』の見立絵となっている。「絵合」に取材した場面で、原典の物語は、冷泉帝の御前で行われた絵合において、斎宮女御方と弘徽殿女御方に分かれて絵を競い勝負は尽きなかったが、最後に源氏の須磨の絵日記が提出されて斎宮方が勝つという内容である。栄之は、王朝の雅やかさを画面に残しつつ、この場面を当世風俗の高貴な女主人と女中達の姿に置き換えて描き出している。冷泉帝になぞらえられた主人の前で筆をふるおうという女性に興味津々の女中たち。旗本であった栄之は、寛政元年に隠居して浮世絵師となるが、武家出身という格式を画風にも反映させて特徴とし、人気を得ていたようである。派手な色彩を避ける紅嫌い(紫絵)の揃物であり、より一層閑雅な趣が強調される。