作家名 |
鳥居 清長
とりい きよなが
TORII Kiyonaga
[1752-1815]
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作品名 |
美南見十二候 六月(茶屋の遊宴)
みなみじゅうにこう ろくがつ(ちゃやのゆうえん)
The Sixth Month, from the series Twelve Months of Shinagawa
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技法/材質 |
大判錦絵揃物 2枚続
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寸法 |
(右)38.8×25.1cm(左)37.8×25.7cm
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制作年 |
天明4年(1784)頃
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受入年度/種別 |
平成11年度/購入
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分類 |
浮世絵版画/近世版画
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所蔵品番号 |
2993003
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鳥居清長は、代々芝居小屋の絵看板を手掛けた鳥居家三代目鳥居清満の門人。八頭身の伸びやかな美人画様式を打ち出して天明期(1781-1789)を代表する絵師となった。天明7年(1787)に鳥居家四代目を継いで以降は、家業に集中し、錦絵作品は少なくなっている。
「美南見」とは、南の遊里、すなわち北の吉原に対する南の品川を意味する。風俗や習慣には吉原の擬似的な面もあったが、吉原ほど格式ばってはおらず、海に面した座敷の開放的な風景も愛されて人気があった。夏の盛りの6月、海を広く見渡す景色を眺めつつ、年若い男性客を囲んでの宴の席である。向かって右の図では、女たちが三人三様のくつろいだ姿でおり、左図では、黒羽織の客と前掛け姿の仲居二人が語らっている。吉原の営業を脅かさぬよう様々な規制が設けられ、かつては三味線も許されていなかったが、天明2年(1782)には一軒一挺で三味線指南の名目で解禁になったらしく、この頃品川には華やかな賑わいが増しつつあったと想像される。 (『千葉市美術館 所蔵作品100選』 2015年)
「美南見」とは、南の遊里、すなわち北の吉原に対する南の品川を意味する。風俗や習慣には吉原の擬似的な面もあったが、吉原ほど格式ばってはおらず、海に面した座敷の開放的な風景も愛されて人気があった。夏の盛りの6月、海を広く見渡す景色を眺めつつ、年若い男性客を囲んでの宴の席である。向かって右の図では、女たちが三人三様のくつろいだ姿でおり、左図では、黒羽織の客と前掛け姿の仲居二人が語らっている。吉原の営業を脅かさぬよう様々な規制が設けられ、かつては三味線も許されていなかったが、天明2年(1782)には一軒一挺で三味線指南の名目で解禁になったらしく、この頃品川には華やかな賑わいが増しつつあったと想像される。 (『千葉市美術館 所蔵作品100選』 2015年)