企画展

モノクローム絵画の魅力

桑山忠明・村上友晴を中心に

2004年9月7日[火] – 11月23日[火・祝]

会期

2004年9月7日[火] – 11月23日[日]

※この展覧会は終了しました

休室日

毎週月曜日

観覧料

一般 200円 大学生、高校生 150円 小・中学生 100円

主催
千葉市美術館

モノクローム絵画とは、単一の色彩が塗られているだけで何も描かれていない、非常にシンプルな絵画です。現代美術に馴染みのない方にとっては、描くこと自体を拒絶した挑発的な作品に写るかもしれません。

周知のように、20世紀絵画は抽象化の道を歩んできました。それにより、絵画はイメージを表象する窓としての役割を弱めるとともに、絵具が塗られたカンヴァスそのものとして存在するようになっていきます。この物質そのものとなった絵画の極限的終着点こそモノクローム絵画なのです。それらは一切イメージを表象する事なく、表面の質感と色彩だけが表現のすべてとなります。ラウシェンバーグ、クライン、マンゾーニ、ライマンをはじめ、1950~60年代にかけてモノクローム絵画は欧米で流行しますが、少し遅れて日本でもこの手法を試みる画家たちが現れました。本展は、モノクローム絵画の多様性と魅力を探るために、千葉市美術館のコレクションから、桑山忠明、村上友晴ら日本人作家の作品約20点を選りすぐり展示いたします。

モノクローム絵画は一見すると無表情で個性を欠いていますが、作家ごとに様々な異なる意図により描かれており、実に多彩で豊かな表情を見せてくれます。例えばメタリックな光沢をもつ桑山忠明の作品と、引き込まれるような深い黒色で描かれた村上友晴のそれでは、同じモノクローム絵画でも全く異なる性質を持つことがご理解いただけると思います。

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