企画展

絵巻物-アニメの源流

1999年8月10日[火] – 9月12日[日]

会期

1999年8月10日[火] – 9月12日[日]

※この展覧会は終了しました

休室日

月曜日

観覧料

一般800円(640円) 大学生・高校生700円(560円)  中・小学生300円(240円)

※( )内は前売、または団体30名以上の料金

企画
高畑勲(スタジオジブリ)
企画協力
辻惟雄(多摩美術大学学長/千葉市美術館前館長)
主催
千葉市美術館、スタジオジブリ
後援
朝日新聞社

日本におけるアニメ映画の製作は、近年国際的な注目を浴び、その独創性と芸術性が高く評価されるに至っている。なかでも、高畑勲・宮崎駿両監督を擁するスタジオジブリの活動にはめざましいものがある。

高畑勲監督は『火垂るの墓』『平成狸合戦ぽんぽこ』『ホーホケキョ となりの山田くん』(’99年7月公開)などの話題作によって知られる存在だが、氏は日本ほど多くのアニメ、マンガが生産され、また人々に受け入れられている国はないことに注目し、その背景として、日本美術、なかでも絵巻の伝統に着目。絵巻の独特な時間表現の方式とその語り口が、現代のアニメに生きて受け継がれていることの実態を著書『十二世紀のアニメーション-国宝絵巻物に見る映画的・アニメ的なるもの』(本年3月刊行)のなかで興味深く指摘している。

今回の展覧会は、高畑氏のこの著書を主な手掛かりとして、アニメの源流としての絵巻物の位置付けを試みるものであり、十二世紀の名作絵巻、すなわち信貴山(模本)、伴大納言(複製)、鳥獣戯画丁巻を高畑監督の解説によって全巻展示するほか、十三世紀以後の絵巻の中から「彦火々出見尊絵巻」「稲生物怪絵巻」ほか、アニメまたはマンガ的要素に富んだ作品を選んで合わせ展示解説し、伝統が過去の死物でなく現代の創造と生きてつながっていることを、明快に「絵説き」する。

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