つくりかけラボ
つくりかけラボ09

大小島真木|コレスポンダンス/ Correspondances

2022年10月13日[木]-12月25日[日]

会期

2022年10月13日[木]−12月25日[日]

休館日

11月7日[月]、12月5日[月]

会場

4階子どもアトリエ

観覧料

無料

主催
千葉市美術館

つくりかけラボは、「五感でたのしむ」「素材にふれる」「コミュニケーションがはじまる」いずれかのテーマに沿った公開制作やワークショップを通して空間を作り上げていく、参加・体験型のアーティストプロジェクトです。いつでも誰でも、空間が変化し続けるクリエイティブな「つくりかけ」を楽しみ、アートに関わることができる表現の場です。

今回は、美術家の大小島真木さんをお迎えします。大小島さんはこれまで、描くことを通じて、生き物を包み込む森や繁殖する菌、国境をまたぐ鳥、覚醒する猿など、様々な生物のまなざしを自らの内に宿し、万物の記憶の集合体としての世界のありようを追求してきました。「人間以外の目線で世界を語る」というテーマのもと、会期中に繰り広げられる「ゲスト」たちとのトークや、来館者たちとの往復書簡を糧に、アーティストがどのような空間を作り、変化させていくのか、目が離せなさそうです。

 

アーティストからのメッセージ

気持ちの良い一陣の風を肌に浴びたとき、この爽やかな風は誰かが遠い昔に放ったひとすじの溜息なのかもしれないと思うことがある。名前も知らない誰かの口からふと溢れでただろうその溜息は、樹木や草花の間を通り抜けながら増幅し、大地や海原の馥郁たる匂いをその身に纏わせ、やがて渡り鳥たちと共に天空を舞い、物理的にも時間的にも遠く離れたところにいる私の肌に今たまたま触れただけなのかもしれない。そんな風に思うと、私が生きているちっぽけないまここが、時間も空間も超えて世界のあらゆる時代、あらゆる場面と繋がっているかのような気持ちになる。もちろん、溜息ばかりとは限らない。そこには太古の三葉虫のおならだって含まれているかもしれないし、深海プレートの亀裂から漏れ出た天然ガスだって含まれているかもしれない。世界ではいつだって無数の色が、音が、香りが、味わいが、感触が、始まりも終わりもなく反響しあっている。とどまることを知らない万物照応。それはあたかも差出人も受取人も定まっていない文通のように、私たちを私たちへと関係づけていく。ところで、あの気持ちの良い風を起こした人は、どんな気持ちで溜息をついていたのだろう。今回のつくりかけラボでは、皆さんと一緒にそんなことを想像してみたいと思う。

関連イベント

本プロジェクトの一環として、会場に語り部をお招きし、「万物が語る」というコンセプトのトーク(パフォーマンス)を開催します。このトークにおける「ゲスト」はあくまでも人間以外の存在、たとえば動物、菌、糞、あるいは山などのさまざまな存在です。語り部の方々には、そうした「ゲスト」の代弁者として「ゲスト」になりきっていただき、その視線から、世界のこと、人間のこと、自分のことについて、講演を行っていただきます。後半は語り部と大小島さんによる対談を行います。

1016日(日) 「山」 石倉敏明(人類学者・神話学者)

1023日(日) 「猿」 足立薫(霊長類社会学者)

1029日(土) 「粘菌」 唐澤太輔(南方熊楠研究者)

115日(土) 「珊瑚」 アゴスティーニ・シルバン(海洋生物学者)

1113日(日) 「糞」 伊沢正名(糞土師)

1223日(金) 「身体」 北村明子(振付家・ダンサー)

 

作家滞在スケジュールやイベント、ワークショップなどの詳細は、決定次第本ホームページにてお知らせいたします。 

 

プロフィール
大小島真木(おおこじま まき)

現代美術家。1987年東京生まれ。異なるものたちの環世界、その「あいだ」に立ち、絡まり合う生と死の諸相を描くことを追求している。インド、ポーランド、中国、メキシコ、フランスなどで滞在制作。2014年にVOCA奨励賞を受賞。2017年にはアニエスベーが支援するTara Ocean 財団が率いる科学探査船タラ号太平洋プロジェクトに参加。2021年「ククノチテクテクマナツノボウケン」KAATで舞台美術を手がける。 主な参加展覧会に、「いのち耕す場所」(2019年、青森県立美術館)、「瀬戸内国際芸術祭-粟島」(2019年)、「Re construction 再構築」(2020年、練馬区立美術館)、「コロナ禍とアマビエ 」(2022年、角川武蔵野ミュージアム)、「地つづきの輪郭」(2022年、セゾン現代美術館)、「世界の終わりと環境世界」(2022年、GYRE GALLERY)。主な個展に、「鳥よ、僕の骨で大地の歌を鳴らして」(2015年、第一生命ギャラリー)、「L’oeil de la Baleine/ 鯨の目」(2018-19年、フランス・パリ水族館)。主な出版物として『鯨の目』(2020年、museum shop T)など。

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