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坐舗八景 台子夜雨

鈴木 春信
スズキ ハルノブ
Suzuki Harunobu

坐舗八景 台子夜雨

分 類:版画
制作年:明和3年(1766)頃
技 法:中判摺物
寸 法:27.7x20.4cm

 《坐舗八最》の8枚揃は、 春信の代表作で、この初版には「巨川」の署名および「城西山人」、「巨川之印」の印章が捺されている。巨川は、当時の絵暦交換会流行を先導した人物で、1600石の禄をとる旗本大久保甚四郎忠舒であることがわかっている。《坐舗八景》は絵暦ではないが、巨川が知人に配るため、春信に依頼した私的な摺物であった。この裏に「進上」の印と、「籬鴬公」の墨書があり、 巨川が籬鴬と称する知人に贈る時に書いたものと推測される。大坂の鯛屋貞柳が『狂歌机の塵』[享保20年(1735)]において、 漢画の画題でもある「滞湘八景」を、 生活の場の景に置き換えて詠んだ歌から発想された作品で、「台子夜雨」は、台子に置かれた茶釜の湯の音を、雨音になぞらえている。うとうとする母の髪にいたずらの飾りを差そうとする幼い子どもを、姉の娘が見守る温かなまなざしの生活風景である。シカゴ美術館所蔵の8枚揃には目録が共に伝えられており、題名はその記述による。